John MacBook の感想文集

人生の感想文

「カメラを止めるな!」の口コミから感じる狂気

映画「カメラを止めるな!」が話題だ。

ネットを中心にその勢いはどんどん加速して行き、今ではどこもかしこもソールドアウトが相次いでいる。

 

この映画の不可解な点は見た人ほとんどが大絶賛しているからである。特に多いのは

 

「最初の30分はつまらなかったが、そこからの伏線回収がすごい。」「ネタバレを見ずに見てほしい映画」「低予算なのにこの面白さはすごい」

 

 

みんながみんな大絶賛である。

 

おかしい。何かがおかしい。

 

 

インターネットの世界なんて批判がほとんどである。どんな映画も批判される。あのララランドや美女と野獣でさえ陳腐な映画だと批評している人もいた。

 

なのにだ。「カメラを止めるな!」に関してはそれがない。全員が全員大絶賛をしている。僕はこの現象に気持ち悪さすら覚える。ものすごく「ブラックボックス展」に似ているからだ。

 

ブラックボックス展」とは、なかのひとよ氏が開催した展覧会のことであり、ただただ黒い箱の中に入れられるという展示会だった。これもとうじものすごく話題になった。

 

なにも無い箱に入れられるだけなのに、その後、SNSで大絶賛するよう紙が配られ、騙された人が騙す側に回るというサイクルである。

詳しくは各々で調べてほしい。

 

 

この現象と同じ気持ち悪さを感じた。

もしかしたら「カメラを止めるな!」では何も流れなくて絶賛しろと言われるだけなのではないかと。

 

 

実際はそうではない。

ネタバレは避けるが、純粋に面白い映画だとのこと。

 

ただ、ここまで高評価が多すぎる映画は見たことはないし、逆に不安になる。つまらないと言えない雰囲気を口コミが作ってしまっているのではないか。

 

大衆の価値観がマイノリティーを食ってしまったかのように感じる。非常に怖い。

 

 

また、誰もネタバレをしたがらない。これもまた気味が悪い。名探偵コナンなんかは見なくても誰が犯人かわかるほどに毎年ネタバレが呟かれる。

なのにも関わらず「カメラを止めるな!」は誰もがネタバレをしないのである。

 

なぜなのか。さっぱりわからない。

 

見た人がこれから見る人に同じ体験をしてほしいという文言をよく見るが、なぜそうなるのか分からない。

 

ものすごい体験が出来るのか。

 

僕は見たことがないので分からない。

 

 

ただ僕が言いたいことはこの映画の口コミは絶賛が多すぎて気持ちが悪い上に狂気すら感じる。

同じことを言うが大衆の価値観がマイノリティーを喰ったという印象を覚える。

きっと生活の場面でそれは当たり前に起こることなのだろうが、それが映画で起こると言うことを目の当たりにして違和感を覚えているのだろう。

 

 

最後に「低予算なのにすごい」と褒める映画フリークに伝えたい。

 

「低予算なのに」は褒め言葉ではない。

僕らは予算に関わらず同じ値段をかけて映画を見る。映画は予算ではなく面白さで語るべきだ。

 

このクチコミから考えても、視聴者はどうにかして褒めようとしているように感じてしまう。

 

この感想は「カメラを止めるな!」を見ていない僕の主観的な感想であって、映画を否定するものでもないし、クチコミを否定するものでもない。機会があれば「カメラを止めるな!」を見てみようとすら思っている。不快な気分になった方がいたら申し訳ない。この場をお借りしてお詫びする。

 

 

もしこの映画を見た方がいたらコメントでも何でもいいから教えてほしい。

なぜこのように世間の話題を掻っ攫ったのか。純粋な感想を教えてほしい。

 

きっとそこにこの映画がヒットした理由があるのだろう。