「てかラインやってる?」
「てかラインやってる?」
ネット上ではナンパを煽る時に使うような言葉になっているけど、実際にナンパをするとこの言葉の有り難みがすごく分かる。それにこの言葉のハードルはまじで高い。
これはW杯で日本が盛り上がっている時の話だ。
友人と一緒にHUBで女の子と一緒にW杯を見ようという話になり、我々男3人は勇ましくHUBに向かったのである。
そして最初に見つけたのが大学生っぽい女の子二人組み。
これはいくしかない。僕らは目で合図をし、二人で話しかけた。
既に一人関西弁の男が彼女らに「一緒にサッカーを見よう」と話しかけていた。
負けじと僕らも加わる。
「どこから来たの?」「今日は二人なの?」「大学生?」まじで質問攻めだった。
相手の子は会話をしたがらない。関西弁は見切ってどっかに消えた。
女の子二人組は社会人で北海道出身、今は東京に住んでいるということしかわからなかった。
僕の相方の男は何も喋らずニコニコしてた。(もう一人の男は座ってサッカー見てる)
結局「トイレに行くね」と言われ、雑踏の中に消えていった。その後僕らがあの女の子と話すことはなかった。LINEを聞くこともできなかった。
まじでくそ
結局トイレ行ってないし
10分後になんか別の男といい感じになってるし
まじでクソ
まあブスに興味ないし、と切り替えて周りを見渡す。めちゃくちゃどエロい格好をした女がいた。最高だ。どエロい女と美人なのに汚い女を嫌いな男はいない。
「一緒に飲みませんか?」
と言おうとした矢先、スーツの男にとられた。
まじでくそ
本当にクソ
結局この日、初めてのナンパは失敗に終わった。
まじで何もできなかった。
正直ナンパなんてみたいに思っていたところもあるが、やってみるとまじで緊張するし出来ない。
ナンパなんてするもんじゃない。
「てかラインやってる?」