嫌い
僕は自分のことを他人に話したくない。
それが恋人でもだ。
あまり自分のことを話すことが好きじゃない。苦手だ。
物事は全て客観的に見る。
基本的に相手に合わせる。
自分が嫌なことはしない。
これらのことを気にするだけで簡単に良い人になれる。
昔よく親に言われた言葉がある。
「他人を動かさない。自分が動きなさい。」
いい言葉だと今でも思う。
他人に◯◯しなさいと言うのではなく、それは自分でやってしまう。
そうする方が簡単なのである。
僕は怒られるのが嫌なので、他人には怒らない。
何かミスがあったらどうすれば解決するか一緒に考える。
機嫌が悪い人が嫌いだ。だから常に機嫌がいいように振る舞う。
笑わない人が嫌いだ。だから常に笑う。
愚痴を言う人が嫌いだ。だから愚痴は言わない。
人を叩かない。罵らない。
何をするにも自分が嫌いなことはしない。
僕はそうやって生きてきた。
なのに、最近では
無理してる
優しすぎて怖い
何を考えてるかわからない
などと言われる。
終いには、もっと愚痴を言ってほしいと言われる始末である。
もっとわがままになるべきだと。
僕はそう言う人が嫌いだ。
自分のわがままさを棚に上げて他人に強要する。
だけど、人に嫌いという人が嫌いだから僕は嫌いとは言わない。
「そうなんだね」と相槌をうつ。
要領の悪い人が嫌い。
うるさい人が嫌い。
すぐに愚痴を言う人が嫌い。
泣く人も嫌い。
雨も嫌い。
ネガティブな人も嫌い
自分に酔ってる人も
頑張ってるアピールする人も
すぐに弱音を吐く人も
全部全部嫌い。
だけどそれは言わない。
それを聞いた人が嫌な思いをするから。
僕は人の愚痴を聞くのが嫌い。
だから言わない。
何も話したくないし、知られたくない。
優しくはないし、なにもかも嫌い。